中小企業の働き方改革を支援する助成金制度の全体像

働き方改革推進支援助成金は、中小企業が職場環境の改善や柔軟な働き方の導入に取り組む際に活用できる国の助成制度です。厚生労働省が実施しており、労働時間の短縮やテレワークの導入、人材確保など幅広い施策が対象となっています。

企業の経営力向上と従業員のワークライフバランスの両立を支援する本制度の概要と各コースの詳細をわかりやすく解説します。

働き方改革推進支援助成金の基本的な仕組みと活用メリット

制度の目的と中小企業が受けられる支援内容

この助成金制度は、企業が自主的に職場環境の改善や多様な働き方の実現に取り組むことを後押しするために設けられています。対象となるのは、雇用保険の適用を受けている中小企業です。

支援の対象となる具体的な取組は以下のようなものがあります。

  • 労務管理担当者や従業員への研修
  • 外部専門家によるコンサルティング
  • 就業規則や労使協定の作成・見直し
  • 労務管理ソフトや運行記録計などの導入
  • テレワーク用通信機器の整備
  • 生産性向上に資する設備投資
  • 人材確保や採用活動の強化

なお、パソコンやタブレットなどの汎用性の高い機器は原則として対象外です。

コースごとに異なる支援内容と申請条件の違い

働き方改革推進支援助成金には複数のコースがあり、企業のニーズに応じて選択が可能です。それぞれの特徴や要件を以下で詳しく見ていきます。

労働時間短縮や年次有給休暇の取得を支援するコース

このコースは、長時間労働の是正や休暇取得率の向上を目的としており、労働時間の縮減や特別休暇の導入などを支援します。なお、このコースは2020年に受付が終了していますが、制度の概要は他のコースを活用する際の参考になります。

達成すべき成果目標と支給上限額

主な成果目標には以下のような内容があり、それぞれに対して支給上限額が設定されています。

  • 時間外労働の縮減:最大100万円
  • 所定休日の増加:最大50万円
  • 特別休暇制度の導入:50万円
  • 時間単位の有給制度導入:50万円

勤務間インターバル導入に向けた支援内容と効果

このコースは、従業員の健康確保を目的に、勤務と勤務の間に一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル制度」の導入を支援します。こちらも2020年に受付終了となっています。

インターバル制度の種類と助成金額

支給額は導入するインターバルの長さや適用範囲に応じて異なり、以下のように定められています。

  • 新規導入(11時間以上):最大100万円
  • 適用範囲の拡大または時間延長:最大50万円

感染症対策に対応した職場意識改善特例コースの概要

このコースは、感染症流行時の特別休暇制度を整備する事業者に対する支援です。新型コロナウイルスの影響により、一時的に導入されました。

対象となる特別休暇と助成内容

  • 感染が疑われる場合の特別休暇
  • 学校の臨時休校などに対応した休暇
  • 妊婦や高齢者などを対象とした配慮休暇

助成額は最大で50万円まで支給されます。

テレワーク導入を支援するコースの活用方法

導入計画と成果目標の達成が重要なポイント

このコースでは、テレワークの導入や活用を目的とした取り組みが支援対象です。導入の前提として、就業規則の改定や労使協定の整備、対象労働者への実施とその頻度など、具体的な成果目標の設定が求められます。

成果目標と支給額の違い

  • 成果目標達成:補助率3/4、上限300万円
  • 成果未達成:補助率1/2、上限200万円

テレワーク特例コースの簡略化された申請手続き(現在は終了)

感染症対策の一環として設けられた特例コースでは、事後申請が可能で、評価調査などの要件が緩和されていました。ただし、この特例制度は既に受付が終了しています。

中小企業団体による共同申請を可能にする団体推進コース

このコースは、複数の企業が連携して職場環境の改善に取り組む場合に活用でき、最大1000万円の助成が受けられるケースもあります。

主な取組内容と支給条件

  • 市場調査や販路開拓
  • 就業環境の共同改善
  • 労働時間短縮や賃上げに向けた連携施策
  • セミナー開催や事例の普及

団体の計画に基づき、構成事業主の半数以上に実施効果が及んだ場合に助成が認められます。

賃上げを伴う場合の加算制度について

賃上げの実施による追加助成の仕組み

助成対象となる取組と並行して賃金の引き上げを行った場合、追加の助成を受けることができます。

  • 賃上げ3%以上:1人当たり5万円(最大30人分)
  • 賃上げ5%以上:1人当たり8万円(最大30人分)

関連助成制度との併用でさらなる支援を受ける

人材確保等支援助成金を組み合わせて利用する方法

過去3年以内に本制度のいずれかのコースで助成を受けた事業者は、「人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)」に申請可能です。

  • 正社員雇用:60万円/人
  • 生産性要件達成:15万円追加支給

これにより、雇用拡大と生産性向上を同時に推進できます。

制度を活用した職場環境改善で得られる効果

働き方改革推進支援助成金は、制度をうまく活用することで人材定着や離職防止、ひいては企業の競争力強化にもつながります。特に若年層の離職率低下や、働きやすさを重視する採用市場での優位性確保にも大きく貢献する制度です。

また、制度は毎年見直されており、新しい課題に対応した内容へと随時更新されています。今後の施策動向にも注目し、柔軟に対応する姿勢が求められます。

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