LED照明への切り替えは、省エネルギー効果が高く、維持管理の手間も少ないため、近年あらゆる分野で導入が進んでいます。特に水銀灯からLEDへの更新は、国の規制により対応が急がれています。こうした背景から、LED照明の導入に利用できる補助金や助成金制度も数多く存在しています。
本記事では、LED照明導入に際して活用できる主な補助金制度を紹介し、それぞれの概要や申請条件、補助率について整理します。
LED照明の導入が求められる背景
水銀灯の製造禁止による影響
日本では2021年に水銀灯の国内製造が禁止されました。これは水銀による環境負荷を減らすことを目的とした国際的な合意に基づいた措置です。これにより、多くの施設で水銀灯からLED照明への更新が必要となっています。
LED照明のメリット
LED照明は、省エネ性に優れ、発熱量が少なく、寿命も長いという特徴があります。特に高天井用のLED照明は、従来の水銀灯と比較して電力消費を80%以上削減できる製品もあり、エネルギーコストの削減に直結します。また、点灯直後から明るくなるため、即時点灯が求められる場所でも有効です。
LED照明導入に活用できる補助金制度
LED照明導入に活用できる補助金・助成金には国や自治体が実施する複数の制度があります。以下に主な制度を紹介します。
経済産業省:省電力補助金(旧エネ合)
- 目的:省電力機器への更新を支援
- 補助率:1/3以内
- 補助上限:3,000万円
- 特徴:人感センサーや調光制御など省エネ性能の高い製品が優遇される
- 申請先:一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)
この制度では、照明器具単位で申請が可能で、性能基準を満たす製品に限り補助対象となります。
環境省:ASSET事業(先進対策によるCO2削減支援)
- 目的:CO2排出量の大幅削減
- 補助率:L2-Tech認証製品は1/2、それ以外は1/3
- 補助上限:1億5,000万円
- 条件:L2-Tech製品を全体の50%以上導入し、CO2削減効果が高いこと
- 執行団体:一般社団法人 温室効果ガス審査協会
この制度は高い省エネ性能を持つ機器の導入を促進するもので、大規模施設などの設備更新に適しています。
国土交通省:既存建築物省エネ化推進事業
- 目的:建築物の省エネ・長寿命化改修の支援
- 補助率:1/3
- 補助上限:省エネ+バリアフリー工事で最大5,000万円
- 対象:オフィス、病院、福祉施設などの非生産系建築物
- 特徴:耐震性の確保やバリアフリー化と併用可
この制度では、単なる照明交換に加え、建物全体の省エネ・快適性向上も視野に入れた改修が対象となります。
中小企業庁:小規模事業者持続化補助金
- 目的:中小事業者の経営改善・販路開拓支援
- 補助率:2/3
- 補助上限:50万円
- 対象:小規模事業者(商工会または商工会議所管轄)
- 特徴:幅広い用途に対応(HP作成、内装、照明工事など)
LED照明の導入に直接的な制度ではありませんが、工事の一部として補助を受けられるケースが多く見られます。
自治体が独自に行う助成制度
各自治体の省エネ支援事業
一部の自治体では、独自にLED照明導入や節電設備導入を支援する助成制度を設けています。対象や補助率は地域によって異なりますが、共通して「節電診断」などの事前確認を必要とするケースが多く、事前準備が重要です。
補助金活用のポイントと注意点
計画的な申請が必須
補助金制度の多くは期間限定の公募制であり、申請から採択、交付までに時間を要します。導入を急ぐ場合でも、事前にスケジュールを立てたうえで申請を行う必要があります。
対象設備の要件に注意
LED照明であっても、補助対象外となる製品もあります。補助金によっては「固有エネルギー効率」などの数値基準を設けている場合があるため、導入予定の機器が基準を満たしているかどうかを確認することが重要です。
まとめ
LED照明への切り替えは、省エネ効果とランニングコストの削減というメリットがあり、国の制度でも積極的に支援されています。
事業規模や用途に応じて最適な補助金制度を選択し、効果的に導入を進めることが、将来的な経営の安定と環境負荷の軽減につながります。各制度の詳細は随時更新されているため、最新情報を確認のうえでの利用が推奨されます。

