小規模事業者持続化補助金低感染リスク型の第4回採択結果と傾向分析

令和2年度第3次補正予算による「小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉」の第4回採択結果が発表され、採択率は過去最高の70.1%に達しました。

本記事では、これまでの採択率の推移や法人・個人事業主別の採択傾向、都道府県別の採択比率など、制度の利用状況について詳しく解説します。

小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉の制度概要

感染症対策と業務改善を両立する補助制度

小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するために設けられた支援策の一つです。非対面型サービスの導入や業務プロセスの見直しなど、感染リスクを下げながら事業継続を図る取り組みに対し、経費の一部を補助します。

  • 補助上限額:100万円
  • 補助率:対象経費の3/4
  • 対象者:小規模事業者(法人・個人事業主問わず)

この制度は一時的な売上減少などに直面する事業者にとって、事業再構築や新たなビジネスモデルへの転換を図るための大きな後押しとなります。

過去の採択率の推移と第4回の結果分析

第4回は採択率・採択件数ともに過去最高

小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型〉の採択率は、回を追うごとに上昇傾向を見せており、第4回では70.12%という高い採択率となりました。

回数申請者数採択者数採択率
第1回7,827人3,512人44.87%
第2回10,205人5,361人52.53%
第3回8,056人5,022人62.34%
第4回8,243人5,780人70.12%

採択率が向上した背景には、制度の認知度が高まったことや、申請書類の精度が上がったことが影響していると考えられます。なお、今回の採択結果は2022年に実施された第4回受付締切分(2022年11月ごろに採択発表)に基づくデータです。

地域別に見る採択状況の傾向

都市部の採択件数が多い傾向が続く

第4回における採択者の地域別比率を見ると、都市部に集中している傾向が見られます。以下は、上位5地域の採択状況です。

地域採択件数全体比率
東京都1,024件17.7%
大阪府601件10.4%
愛知県403件7.0%
神奈川県304件5.3%
福岡県238件4.1%

申請件数の多さだけでなく、サポート体制の整備状況や事業計画の質も影響していると考えられます。地方では採択率が相対的に低くなる傾向もあり、地域格差の是正が今後の課題となるでしょう。

地域別採択件数の一覧から見える傾向

全体を見渡すと、申請の有無自体が少ない地域や、実績ゼロの県もありました。たとえば、長野県や長崎県では第4回での採択者が0件という結果になっています。これには、申請数の少なさや対象要件の認識不足なども関係している可能性があります。

法人と個人事業主の採択傾向に見る違い

採択者の半数近くが個人事業主

法人と個人事業主の採択者数を比較すると、若干ではありますが法人の方が多い結果となっています。

種別採択者数割合
法人3,024件52.31%
個人事業主2,756件47.68%

この結果から、法人・個人事業主ともに平等にチャンスがある補助金制度といえます。審査では、法人格の有無よりも、事業計画の実現可能性や感染症対策との整合性が重視されていると考えられます。

採択事例に見る業種の傾向

採択された事業の内容を見ると、業種や規模に関わらず、非対面・デジタル活用をキーワードにした取り組みが多く見られました。たとえば、以下のような傾向があります。

  • オンライン販売の開始や強化
  • 店舗運営の予約制への移行
  • テレワーク導入による業務効率化

事業内容と補助金の趣旨が一致していれば、どのような業種でもチャンスがあることがわかります。

今後の申請に向けた準備と注意点

採択率が高い今こそチャンスだが今後は不透明

今回の第4回で採択率が大きく上昇したことから、今後の申請者数が増加することは確実です。しかしながら、予算には限りがあるため、次回以降の採択率が再び下がる可能性も十分にあります。

申請を検討している事業者は、以下の点に注意して準備を進めましょう。

効果的な申請のためのポイント

  • 事業の目的と感染対策を明確にする
  • 費用の根拠を具体的に示す
  • 地域の商工会議所や専門家に早めに相談する
  • 過去の採択傾向を踏まえた事業計画を立てる

提出書類の不備や曖昧な事業内容が原因で不採択となるケースも少なくありません。採択の確度を高めるためには、事前準備と専門的なサポートが鍵となります。

まとめと今後の展望

小規模事業者持続化補助金〈低感染リスク型ビジネス枠〉は、第4回で過去最高の採択率を記録し、多くの事業者がその恩恵を受けました。特に、感染症対策とデジタル化の推進を同時に進められる点が評価されています。

一方で、次回以降は採択率が不透明であり、準備の質がより重要になると見られます。早期に情報を収集し、制度を十分に理解した上で申請に臨むことで、補助金を最大限に活用することが可能になります。今後もこうした制度を上手に活用し、事業の持続的な発展につなげていくことが期待されます。

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