ものづくり補助金13次公募の制度変更と申請要件の完全ガイド

「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(通称:ものづくり補助金)は、中小企業等の生産性向上を目的とした補助制度です。13次公募においては、補助上限額の見直し、新枠の創設、対象経費や申請要件の明確化など、重要な制度変更が行われました。

本記事では、補助制度の概要から、変更点、補助対象、経費、申請スケジュールまでを網羅的に解説します。

中小企業の成長を後押しするものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に取り組む中小企業・小規模事業者を支援する制度です。

名称に「ものづくり」とありますが、製造業に限らず、サービス業や商業など幅広い業種が対象です。たとえば、新たな設備の導入や業務効率化を目的としたシステム開発なども補助対象となります。目的は、事業者が変化する社会や制度に柔軟に対応できるよう、生産性を高め、持続可能な経営を実現することです。

制度が大きく変わった10次以降の主な変更点

2021年以降、ものづくり補助金の制度は大きく見直され、補助内容や申請要件に重要な変更が加えられました。

従業員規模に応じた補助上限額の見直し

10次公募以降、補助金の上限額は企業規模に応じて段階的に設定されるようになりました。これにより、より公平な支援が可能となっています。

  • 従業員5人以下:750万円
  • 従業員6〜20人:1,000万円
  • 従業員21人以上:1,250万円

対象事業者の拡大と再生事業者への優遇措置

従来は中小企業が主な対象でしたが、10次以降は資本金10億円未満の中堅企業も「特定事業者」として申請が可能になりました。また、経営再建に取り組む「再生事業者」は補助率が2/3に引き上げられるなど、より多様な企業が支援対象に含まれるようになっています。

社会課題に対応する新たな補助枠が登場

時代の変化に対応する形で、以下の3つの特別枠が新設されました。

回復型賃上げ・雇用拡大枠とは

賃上げや雇用拡大を実現しながら、生産性向上に取り組む事業者を支援する枠で、厳しい経営環境下でも前向きな投資を行う企業を対象としています。

デジタル枠でDXを加速

業務効率化やビジネスモデルの変革など、デジタル技術を活用した取り組みが対象です。DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進を重視する企業には特に有利な内容となっています。

グリーン枠で脱炭素社会を目指す取り組みを支援

温室効果ガスの削減や炭素生産性の向上を目的としたプロジェクトが対象となり、最大2,000万円の補助が受けられます。環境課題に対応する企業にとっては魅力的な枠です。

各補助枠の補助額と補助率の詳細

以下は、13次公募時点での補助額と補助率です。次回以降の公募でも同様の枠組みが採用される可能性があります。

補助枠内容補助上限補助率
通常枠新商品開発やプロセス改善750〜1,250万円1/2(再生・小規模事業者は2/3)
回復型賃上げ・雇用拡大枠賃上げ・雇用拡大に取り組む事業750〜1,250万円2/3
デジタル枠DX推進のための設備投資750〜1,250万円2/3
グリーン枠GHG削減や炭素効率向上の取組1,000〜2,000万円2/3
グローバル展開型海外市場への進出や拡大最大3,000万円1/2(再生・小規模事業者は2/3)

13次公募のスケジュールはすでに終了済み

13次公募は2022年11月〜12月に申請受付が行われ、補助事業の実施期限は2023年12月20日までとされていました。

※この13次公募はすでに終了しており、今後の申請を検討する場合は、次回以降の公募スケジュールや制度内容を確認することが重要です。

今後の公募日程や要領については、公式サイトなどで随時更新されるため、常に最新情報をチェックすることをおすすめします。

補助対象となる経費と注意点

補助の対象となる経費は、事業内容に直結し、交付決定日以降に発注・支払いが完了するものである必要があります。

補助対象として認められる経費の例

  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 海外旅費(グローバル展開型のみ)

対象外となる主な経費

  • 単価50万円未満の設備投資
  • 事務用PCやスマートフォンなど汎用的な機器
  • 他制度と内容が重複する事業

また、一般型の枠では、機械装置等以外の経費については補助上限が500万円までに制限されています。

補助金を受けるための主な要件と枠ごとの条件

ものづくり補助金の申請には、一定の経営努力や事業計画の実行が求められます。

共通の基本要件

  • 付加価値額の年平均3%以上の向上
  • 給与支給総額の年平均1.5%以上の増加
  • 事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上

各枠で求められる追加要件

デジタル枠の条件

  • DXに関する自己診断の提出(DX推進指標)
  • 「SECURITY ACTION」宣言(一つ星または二つ星)

グリーン枠の条件

  • 炭素生産性を年1%以上向上させる計画
  • GHG削減実績の提示

回復型賃上げ・雇用拡大枠の条件

  • 前年度の課税所得がゼロ以下
  • 常時雇用する従業員がいること
  • 翌年度の給与支給総額や最低賃金の増加達成

電子申請の流れと今後に向けた準備

申請はすべて電子申請で行われ、GビズIDプライムアカウントの取得が必要です。初めて申請する場合は、アカウントの発行に数週間かかることもあるため、早めの準備が重要です。

今後の公募に向けたアドバイス

次回以降の公募に備えるには、以下の点をあらかじめ準備しておくとスムーズです。

  • 自社の強みや課題を整理した事業計画の策定
  • 対象経費に関する見積書や資料の収集
  • GビズIDの取得とシステム操作の確認
  • 各枠ごとの要件チェックと必要書類の準備

補助金を活用して事業の成長戦略を描く

ものづくり補助金は、単なる費用の補填ではなく、企業が持続的な成長を目指すための変革を後押しする仕組みです。特に、デジタル化や環境対応など時代のニーズに応じた枠が充実しており、経営課題に向き合う企業にとって有効な選択肢となります。

過去の公募実績を参考にしつつ、次回の募集に向けて早めに準備を進めておくことで、採択の可能性を高めることができます。制度を正しく理解し、自社の成長戦略と重ね合わせながら、効果的に活用していきましょう。

お気軽にご相談ください

多数の補助金申請実績と対応経験があります。

パソコンに強い行政書士が、書類作成から申請までしっかりサポートいたします。訪問対応も可能です。

不採択時の別の補助金提案や、資金不足には融資のご案内も行っていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

    郵便番号(7桁半角数字ハイフンなし)

    住所



    小規模事業者持続化補助金
    シェアする